汗腺について/汗学.com

人の汗腺(汗を分泌する腺)は、体全体に分布しています。

汗腺の数

人間の体には、通常、約200万から500万の汗腺があるとされています。汗腺は、特に手のひら、足の裏、額、そして腋の下に集中しています。
この数には個人差があり、遺伝や体の大きさなどによっても異なることがあります。

汗腺の種類

汗腺は主にエクリン汗腺とアポクリン汗腺の二種類があります。エクリン汗腺は体全体に分布しており、主に体温調節に関与しています。
一方、アポクリン汗腺は腋の下や陰部など特定の部位に集中しており、感情的な刺激によって活性化されます。

エクリン汗腺

  1. 分布: 体全体に広く分布していますが、特に手のひら、足の裏、額、胸、背中に多く存在します。
  2. 機能: 主に体温調節を担当します。体温が上昇すると、エクリン汗腺から水分が分泌され、汗が蒸発する際に体温を下げる効果があります。
  3. 分泌物: ほとんどが水分と塩分で構成されており、無臭です。
  4. 活性化: 温度の上昇や運動など、体温が上がる状況で活性化されます。

アポクリン汗腺

  1. 分布: 腋の下、乳房周囲、陰部など特定の部位に集中しています。
  2. 機能: 感情的な刺激(緊張や興奮など)によって活性化され、フェロモンを含む分泌物を出します。
  3. 分泌物: 分泌物は脂肪やタンパク質を含み、これが皮膚上の細菌と反応すると独特の匂いを発生させることがあります。
  4. 活性化: 思春期以降に活性化され、特に強い感情やストレスがかかる状況で活性化されます。

このように、エクリン汗腺は主に体温調節に寄与し、アポクリン汗腺は感情的な刺激に反応してフェロモンを分泌する役割を持っています。どちらも私たちの体にとって重要な役割を果たしています。

汗腺の役割(体温を下げる)

汗腺は体温調節において非常に重要な役割を果たしています。
特にエクリン汗腺は、体全体に分布しており、体温が上昇したときに活性化されます。
この汗腺から分泌される汗は、次のようにして体温を下げるのに寄与します:

  1. 汗の分泌: 体温が上昇すると、エクリン汗腺から水分(汗)が皮膚の表面に分泌されます。
  2. 蒸発: 汗が皮膚の表面に広がり、蒸発します。この蒸発の過程で、汗は周囲の熱を奪い、皮膚の温度を下げます。
  3. 熱の放散: 皮膚の温度が下がることで、全身の体温も下がり、過剰な熱が体外に放散されます。

このプロセスにより、体は内部の温度を適切に保つことができます。また、湿度が高い環境では汗の蒸発が遅くなるため、体温調節が難しくなることがあります。このような場合、適切な水分補給が特に重要です。

エクリン汗腺の体温調節のメカニズム

エクリン汗腺の体温調節メカニズムは、人間の体が効率的に熱を放散するための重要な仕組みです。以下にその詳細を説明しますね。

1. 体温上昇の感知

身体が運動や外気温の上昇によって温まると、体温が上昇します。この情報は、体温調節の中枢である視床下部(脳の一部)によって感知されます。

2. エクリン汗腺の活性化

視床下部は自律神経系(特に交感神経系)を介してエクリン汗腺に信号を送り、これによりエクリン汗腺が活性化されます。

3. 汗の分泌

エクリン汗腺は皮膚の表面に水分を分泌します。この汗は主に水と塩分から成り立っています。分泌された汗は皮膚の表面に広がります。

4. 汗の蒸発

汗が皮膚表面に広がると、環境温度や湿度によって汗が蒸発し始めます。汗が蒸発する際には気化熱(蒸発熱)が発生し、この過程で汗は周囲から熱を奪います。

5. 体温の低下

汗が蒸発することによって皮膚の温度が低下し、結果的に全身の体温も下がります。これにより、体は過剰な熱を効率的に放散し、適切な体温を維持することができます。

6. 熱放散の調整

また、皮膚の血管も体温調節に関与します。高温環境下では皮膚の血管が拡張し、より多くの血液が皮膚表面に流れ込みます。これにより、体内の熱が皮膚表面に運ばれ、汗の蒸発とともに効率的に放散されます。

このメカニズムにより、エクリン汗腺は効率的に体温を調節し、熱中症や体温過昇を防ぐ役割を果たしています。汗の蒸発が鍵となるため、高湿度の環境では汗が蒸発しにくく、体温調節が難しくなることがあります。こんなときは特に適切な水分補給が重要です。

素敵な記事

ぜひ以下のページを参考にご覧ください

夏こそ気になる汗のニオイ、正しい対策で不安を解消!

株式会社ピーカブー
エポカル企画室 松成紀公子

お勧めのUVカットウエア

EPOCHAL UVメッシュパーカー

驚異の薄さ0.18mmで紫外線カット率97%を実現。酸化チタン配合の特殊繊維が、洗濯後も変わらぬ高い紫外線防御力を発揮します。日焼けしやすい部分には特殊UVカット素材、熱のこもりやすい箇所には通気性抜群のメッシュ素材を配置した、画期的なハイブリッド設計。取り外し可能なフードや、手の甲までカバーする特殊袖デザインで全身をしっかりガード。さらに、紫外線を感知して色が変化するファスナートップで、よりスマートなUV対策を実現します。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です